正月だというのに、心から「おめでとう」と言えない自分がいる。
テレビでは景気のいい話、SNSでは家族団らん、海外旅行、ボーナスの話。
一方、僕はというと――
通帳の残高が、静かに、でも確実に減っている。
起業したのは間違いなく自分の意思だ。
誰かに強制されたわけでも、追い込まれたわけでもない。
「やってみたい」「自分で稼ぎたい」「会社に人生を預けたくない」
そう思って飛び出した。
でも、正月になると、その覚悟が試される。
起業前は、毎月給料日があった。
何もしなくても口座に振り込まれる“当たり前”。
それがなくなると、人はここまで不安になるのかと驚く。
売上はある。
でも、まだ生活費をすべて賄えるほどじゃない。
税金、社会保険、経費……
「売上=自由なお金」じゃないことを、嫌というほど学ぶ。
正月は特にキツい。
出ていくお金は多いのに、入ってくるお金は止まる。
静かなカレンダーと、減っていく貯金残高。
この組み合わせは、メンタルに来る。
親戚に会えば、
「仕事どう?」
「会社は順調?」
悪気がないのは分かってる。
でも、胸の奥でチクっとする。
順調かどうかなんて、一言で答えられるほど単純じゃない。
未来は見えている気がする。
でも、今はまだ耐える時期だ。
それを説明するのも、正直しんどい。
だから笑ってごまかす。
起業家は、不安を隠すプロになる。
起業して最初の正月。
たぶん、ここが一番しんどい。
未来がまだ数字になっていないから。
でも、ここを越えた先に、
「あの時はキツかったな」と笑える日が来るはずだ。
今はまだ、胸の奥がざわつく正月。
それでも、自分で選んだ道だ。
来年の正月、
通帳を見て少しでも安心できる自分でいられるように、
今日も地味に、コツコツやる。
起業家の正月は、
派手じゃない。
でも、静かに闘っている。
皆さん、あけましておめでとうございます。
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